北海道からはじまる船旅発掘 [第3回] 「食」で結ばれた北海道と北関東、その1

我々の食卓を彩る野菜

冬の北海道の食卓を護る茨城県の野菜

自然豊かな北海道は、農地面積全国1位を誇る「食材」の楽園です。しかし、北海道の寒い冬は野菜には厳しすぎるのでしょうか。冬のスーパーの野菜売り場には道産の野菜があまり見当たりません。では、私たちが毎日食べている野菜はどこのものなのかと、気になって調べてみると、なんと。白菜・ネギ・れんこん・ほうれん草など、道外から移入される多くの野菜が茨城県産でした。茨城県産の野菜が冬の北海道の食卓を護っていたのです。

実は、今紹介した野菜以外にも、北海道と茨城県の間には色んな「食」の繋がりがあります。今回はそんな北海道と茨城の「食」の繋がりについて紹介いたします。

茨城県の紅はるかを使用した焼き芋

冬の風物詩「焼き芋」と茨城県

冬になると現れる、「いしや~きいも~」という音。皆さんも聞き覚えあるでしょう。寒い冬、道に漂う香ばしい焼き芋の匂いはたまらないものです。そのつもりじゃなかったのに、思わず一つ買ってしまった、ということもあるくらい。特に、コンビニやスーパーマーケットの店頭に設置される焼き芋専用機械の普及で、いつでも食べられるようになった、甘くて柔らかい、ほかほかの焼き芋の材料はもちろんサツマイモ。このサツマイモはその名の通り、主な産地は鹿児島県ですが、鹿児島県に継ぐ生産量を誇る茨城県産のサツマイモも有名です。特に道内では、地理的に近いこともあると思われますが、茨城県産のサツマイモが多く使われているようです。

いもやで販売される茨城県産のサツマイモ

札幌の焼き芋専門店「いもや」で味わう茨城県産の焼き芋

札幌の地下鉄南北線南平岸駅から徒歩10分ほどの、天神山緑地の近くにある焼き芋専門店「いもや」。ここは、窯で石焼きにした焼き芋を販売しています。平成16年から始まったこの店は、お芋が大好きな店長の思いから始まったそうです。全国各地から取り寄せたサツマイモを店頭に並べて、お客さんを待っていますが、取り扱っているサツマイモの種類はなんと20種類以上!もちろん、茨城県産の紅はるか・紅あずま・パープルスイートなどのサツマイモも用意されていて、「生」「焼き芋」どちらの状態でも購入できます。

甘くておいしい干し芋

茨城県の体表する食、自然派ヘルシースイーツ「干し芋」

さて、サツマイモと言えば、甘くて歯ごたえのある食感で多くの人に愛されている「干し芋」も欠かせません。10月辺りから4月までが旬だと言われるこの干し芋は、老若男女問わず好まれるおやつです。全国多くの地域で食べられている干し芋ですが、実は全体の9割が茨城県で生産されたものです。紅こがね、紅はるか、紅あずまなど、色んな品種のサツマイモを栽培している茨城県では、生産される干し芋の種類もさまざまでず。特に干し芋は、栄養面でも優れている事でも有名です。コレステロールフリーで、整腸作用のある食物繊維を多く含んでいる干し芋は、ビタミンB1やビタミンC、ビタミンE、マグネシウム、カリウムにも富んでいるヘルシーな食べ物です。

こんなにヘルシーでおいしい、万能な干し芋が実は北海道でも作られているということ、ご存知でしたか?

本来は暖かい地域で栽培されるサツマイモ

北海道産のサツマイモがある?

一般的にサツマイモは寒さに弱いため、暖かい地域で栽培される作物です。しかし、亜寒帯気候の北海道でも実はサツマイモが栽培されています。土の温度が大事なサツマイモの栽培が北海道で可能になったのは、地面に特殊なビニールをかけて土から熱が逃げないようにする技術が普及してからです。現在、石狩、新篠津などの道央地域や、道南、十勝地域などで栽培されている北海道産のサツマイモは、道外産のサツマイモより糖度が高く、しっとりした甘みが特徴です。ただ、貯蔵技術や苗作りなどで改良の余地があるとのことで、大量生産はされていない状況ではありますが、今も時期になると各地域の直売所で販売されており、ほかにも干し芋や焼き芋などに加工され販売されています。

かわいやの窯焼きポテト

北海道のスイーツで生まれ変わった茨城のサツマイモ

北海道のスイーツブランド「かわいや」の「窯焼きポテト」は、厳選された茨城産のサツマイモ紅あずまに北海道産のバター、生クリーム、グラニュー糖、さらに道産じゃがいもを加えた手作りのスイートポテトです。しっとりとした食感のポテトの中に入っているカスタードクリームはまろやかなコクが絶妙で、くどすぎずポテトとの相性バッチリ!さらに、さつまいも独特の繊維も残っており、さつまいもそのものの美味しさや、食感を楽しむことができます。新聞紙を連想させる包装紙に包まれているので、まるで石焼き芋を食べているような気分になります。

さんふらわあの船内で販売されている「さんふらわあ芋ようかん」

さんふらわあ限定の「サツマイモようかん」

北海道と茨城県を結ぶ「食」、サツマイモ。このサツマイモのように北海道の苫小牧市と茨城県の大洗町を結ぶフェリーがあります。太陽マークの「さんふらわあ」のフェリーです。実は、このさんふらわあにもサツマイモが絡んでいるのです!それは、嘉永5(1852)年創業の水戸市の老舗和菓子メーカー、亀印製菓とのコラボレーション商品の「さんふらわあ芋ようかん」(税込540円)。茨城県鉾田市産のさつまいも「紅あずま」を使用した芋ようかんは美しい黄金色をしています。船内の売店でしか購入できない限定品ですので、関東への出張や旅行、引っ越しなどの際にぜひさんふらわあをご利用ください!

■商船三井フェリーで予定しているキャンペーンと船内イベントをご案内いたします。

快適ひとり船旅!シングルキャンペーン(2020年1月6日~3月31日)

♪さんふらわあ船内イベント♪

その他、さんふらわあのフェリーに関してより詳しく知りたい方はこちらのホームページにてご確認ください。

写真提供

商船三井フェリー株式会社

かわいや窯焼きポテト 

https://www.kawaiya.net/

いもや

http://yakiimoya.net/

シリーズ【北海道からはじまる船旅発掘】