年間5万kmを走破する道楽放蕩編集者の北海道釣り行脚 [第4回]アメマスと大イワナ
年間5万kmを走破する道楽放蕩編集者の北海道釣り行脚
[第4回]アメマスと大イワナ
そしてハンバーグとソフトクリーム
初夏。渓流魚の活性も上がり、釣りには最高のシーズンだ。朝マヅメで充分楽しんだ後は、のびーーーるチーズが乗っかったふっくら美味しいハンバーグを食べて、シメはカマンベールソフトさ!
ルアーのシングルフック化を提唱したお二人
北海道内のルアー・フライフィッシングは昭和40年代前半より普及しはじめ、「北海道のつり」誌が創刊された昭和46(1971)年以降一気に広まっていった経緯がある。ほぼ半世紀。それなりの歴史がある。機会があればその歴史の一部分ずつでも紹介できればと思う。
近年の北海道内のルアーフィッシングではシングルフックが普通となっているが、平成初期ころまではトリプルフックが普通だった。リリース前提で釣りを楽しむ観点、また、ルアーの根掛かりにおける紛失・損失および自然環境・野生生物に対してのダメージ…その状態を憂い少しでも緩和させたいと啓蒙し、行動したのが臼井豊氏・大友一生氏のお二人である。お二人は、「北海道のつり」誌の中で常にシングルフックの使用を勧めた。当時は北海道でのルアーフィッシングに適応した環付きのシングルフックが皆無だったので、ナイロンラインなどを用いた環の作り方などの紹介をはじめ、フックメーカーへ作成の依頼なども積極的に行っていた。27〜28年ほど前のことだ。
そんなお二人。私には中高時代のスーパーヒーローだった。しかも大友氏は7つ年齢は離れているが、高校の先輩だ。毎シーズンいっしょに釣りに行くのが楽しみな先輩である。
高校の先輩・大友氏と釣行!
昨シーズン初夏の早朝。大友氏を迎えに行くはずが、なんと寝坊をしてしまうという大失態。スマホには、「先に行ってるから!」とのメッセージ。
急いで追いかけるように現場へ向かった。
釣り場へ着いて、大友氏がいるであろう辺りへ向かうと人影が。なにやらカメラを構えて撮影をしている。マジで!?と小走りで向かうと、足元にはなんと60㎝オーバーの巨大なニジマスが浅瀬に横たわってハフハフ呼吸している。
「釣れたわ!」
なんと、もう少し早く着いていれば、いや、いっしょに来ていれば素晴らしいファイトシーンを記録できたろうに、自分に腹が立つ(このあたりのやりとりはこの夏に発行予定の釣道楽17号にて掲載しています)。
陽が高いけれど、水のコンディションは悪くないようで、魚の反応もまたすこぶる良い。北海道での渓流のミノーイングを広めた張本人でもある大友氏だが、ここ最近、スプーンにこだわっていて、大友氏が操るスプーンに面白いように45㎝前後のアメマスがアタックしてくる。ワンキャスト・ワンフィッシュ状態だ。たまに同サイズのニジマスもヒットする。なんともある意味パラダイス状態。そんなシーンを撮っていたら、「写真ばっか撮ってないで釣りやんなー」と氏。
「んじゃ、ちょっくらやってみまーす!」とスプーンをキャストすると、いきなりぐいぐいとアタリが!
びしっとアワせるとなんと予想だにしていなかった強い引きが!
暴れて暴れて上がってきたのは53㎝もある大イワナ!アメマスもイワナも同じ種だけれど、これはイワナと呼んで良いかと。
「久しぶりに見る立派なイワナだな!」と大友氏も祝福してくれた。もうこの1尾で充分満足。この後、大友氏が50㎝オーバーのニジマスとアメマスを追加したところで、日差しも強く暑いので早上がりすることにした。
それにしても午前中の数時間の釣りで50㎝オーバーのイワナ、アメマス、ニジマスらが複数尾そろうというのは40年以上のキャリアの中でも初めてのことだ。
目指すはハンバーグとソフト
その最高の気分の中、次に目指したのは帰路の途中にある早来の『レストランみやもと』(安平町早来栄町85ー1)のランチとソフトクリーム。
札幌より東側、例えば十勝や日高や富良野方面へ釣りに行き、早上がりした際の帰路、昼時のタイミングなら寄るようにしている。いつも混んでいるので、並ぶこともあるけれど、あのふわっとジューシーで絶妙の旨みがたまらないハンバーグは何度食べてもまったく飽きない。いや、ますます虜になってしまう!もちろん他のメニューもとても美味しい!
そして、シメはカマンベールソフトで決まりだ!
釣りで汗をかいた後の温泉も最高だけれど、つめたーいソフトも最高に美味しい!
さてさて、次はどこへ釣りに行って、何を食べよっかなー。
取材・文・撮影/碧風舎(坂田 潤一)
※当ページの情報は2018年6月のもので、JP01vol.18に掲載の内容です。