4月からスタートした岩見沢「キタノカオリカレーパン」とは?

2020.4.10

岩見沢市は、駅前こそ市街地ではあるが、車で20分も走れば農村風景が広がる農業のマチでもある。お米、たまねぎ、大豆、かぼちゃ・・・そして、小麦!

「キタノカオリ」とは小麦の品種のひとつで、パン作りに適した小麦なのだ。その「キタノカオリ」、全国で収穫量1位なのが岩見沢。それをアピールしようと、市内11店舗のパン屋さんが個性を競って「カレーパン」を作ったのだ。〝キタノカオリ　カレーパン〟の条件は4つ。

① 岩見沢産小麦粉「キタノカオリ」を使う事
② 具はキーマカレー(ひき肉又は大豆ミート)
③ できるだけ「焼き」仕上げ
④オリジナルロゴを使う事

なかなか美味しそうなので、早速岩見沢に出かけてみた。
マップを手に入れるためにJR岩見沢駅1Fにある、岩見沢市観光協会を訪れ、西村さんに話を伺った。

「きっかけは、岩見沢産小麦のキタノカオリを市内のパン屋さんに広く使って欲しい、というところからでした。パン嫌いな人でも、大人にも子どもにも人気のあるカレーパンならいいんじゃないか!と思ったのです。岩見沢市は〝健康経営都市〟の認定を全国で初めて受けているので、ヘルシーにもこだわりたいと思い、大豆ミートの使用や、揚げるより焼き仕上げで・・・とお店にはお願いしてみました。各店、カレーの具にもこだわったり、〝焼き〟と〝揚げ〟を両方用意してくれたり、とても美味しい企画になっています」と薦めてくれた。

昨年夏から試験的に数店で販売したところ、評判も良いそう!さて、早速地図を片手にお店に出かけてみた。

まず最初にお邪魔したのが「ベーカリーカンスケ」。岩見沢駅から徒歩10分程でたどり着く。創業40年を超えるマチを代表するパン屋さんだ。

25年前に先代のお父さんが、パンの小麦を全て道産に切り替え、キタノカオリも市内で一番最初に使ったそう。今ではカンスケの味に欠かせない小麦だ。香りが良く、もっちりとしているのが特徴。カンスケでは、知床の海洋深層水の塩、十勝のてんさい糖、酵母もてんさい糖からとれるもの・・・と道産素材にこだわっている。

カレーパンは、大豆ミート使用。キタノカオリ100%食パンはもっちもちで噛みごたえあり!

取材当日も、市外からのお客さんが足を運んでいた。「キタノカオリ　カレーパンは、大豆ミートで、焼き仕上げにしました。子どもも食べやすいマイルドな味です。市内では〝であえーる〟でも出張販売します。札幌の三越にも年5回程出店しているので札幌の人にも是非食べて欲しいですね」。石窯でじっくり焼き上げるキタノカオリ100%の食パンも人気だ。

Bakery KANSUKE（ベーカリーカンスケ）

住所/岩見沢市5条西2丁目4-1
TEL/0126-22-1020
営業時間/10:00〜15:00、土曜日のみ営業

次にお邪魔したのが、駅前にある「ししまる」。カレーパンは20年以上前から作っているそう。

「東京で人気に火がついた時に味見に行ったんですよ。スパイス、具材、生地をまとめるのに3年かかりました。人参、玉ねぎ、カボチャ、レーズン・・・スパイスも10種類以上使っています。もっと沢山作れば売れるんだろうけど、こだわっているからそんなに数多くは作れなくてね。できるだけ安心・安全な食材を使うようにしています」と店主の大平さん。午後には売切れてしまうそう。