北海道のチカラvol.01【JA十勝清水町】北海道十勝熟成黒にんにく

北海道のチカラvol.01

日本の食料王国北海道。
そのまま食べるもよし、
ひと手間かけてさらに美味しくするもよし、
北の大地が生み出す
「一次産品のもっているチカラ」をご紹介。

【JA十勝清水町】
土からこだわった無添加の発酵食品
北海道十勝熟成黒にんにく

安価な輸入にんにくに打撃を受ける昭和40年ごろまでは、北海道がにんにく生産量日本一を誇り、十勝でも栽培が盛んであった。最新設備を導入し再生産に乗り出したのは平成22年度。にんにくの先進地・青森を何度も訪れたJA農産部審査役の石井博之さんは「実はにんにくは収穫量の約3〜4割が規格外品になってしまうんです。加工品の製造・販売も必要とわかり、24年度より黒にんにくの製造をスタートしました」と当時を振り返る。現在、十勝清水町19戸を含む計35戸、約24ヘクタールでにんにくが生産され、出荷量約79トンのうち約20トンが黒にんにくである。

にんにくは冬場の積雪により寒さをしのぎ育つため、道内でも比較的降雪量の少ない十勝での生産は厳しい条件を伴うが、清水町蔬菜振興会にんにく部会で部会長を務めている、宮川農園の宮川司さんは「収穫量が安定するまでは慣れないこともあったけれど、にんにくは秋に植えて夏には収穫が済むので、ビートやジャガイモなど他の農作物と収穫時期が被らず、台風被害を受けることもないので取り組みやすい」と語る。

JA十勝清水町の工場での徹底した温度・湿度管理による熟成期間を経て、強い匂い・辛味成分が抜け、にんにく本来の甘みが出てくる黒にんにく。水分量や熟成状態によっても”甘みと発酵食品特有の酸味“に違いが出る無添加ならではの特徴も楽しんでみてはどうだろう。

糖度30~40%の甘さが最大限に引き出され、生の状態よりも抗酸化物質S-アリルシステインとポリフェノールの量が数倍高い黒にんにくは、ここ数年で広く定着した発酵食品のひとつ。十勝では独自の有機肥料を用いた土づくりから、生産、化学的な添加物を一切使わない加工までJA十勝清水町一括管理のもと新たな取り組みが8年前より始まっている。
生にんにくは大きさによりM、L、2Lに手作業で分別され、規格外品の一部が黒にんにくへ加工されたり、道内市町村の学校給食に出されることも多いのだとか。
65〜70度で30日間熟成、さらに2週間の自然熟成を経て完成した黒にんにく。
宮川農園の宮川司さん(左)とJA農産部審査役の石井博之さん(右)。

北海道十勝熟成黒にんにく
230gカップ¥2,000(税込)
Mサイズ玉6個セット¥3,200(税込)など

【問い合わせ】
JA十勝清水町
清水町南2条1-8
TEL.0156-62-2163/FAX.0156-62-6223
www.ja-shimizu.or.jp

※このページに掲載の情報は2018年6月のものです。